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今日2月3日の『主のよき力に守られて』から
しかもなお驚くべきことに、神のこの復讐についての言葉に続けてこう言われている。「むしろ『もしあなたの敵が飢えているなら、食べさせ、渇いているら、飲ませなさい。そうすることによって、あなたの彼の頭に燃えさかる炭火を積むことになるのである』」。神は敵のために自分の命を、自分のすべてを与え、差し出した。さあ、あなたも自分の持っているものを敵に与えなさい。もしその敵が飢えているならパンを、渇いているなら水を、弱っているなら助けを、そしてまた祝福を、憐れみを、敵を愛する愛を与えなさい。敵というのはまさにそうされるにふさわしい人間なのだ。そうだ、憎しみを持っている人間以上に愛するに値する人間が実際いるであろうか。そしてまたその人以上に貧しい人が実際いるであろうか。敵以上に助けを必要とし、愛を必要とする人がいるだろうか。あなたは今までに一度でもあなたの敵を次のような人間として見たことがあるだろうか。貧しい乞食のようにあなたの前に立つ人間として、そしてそれを口に出してこともできずに、<わたしを助けてください、自分ではどうしようもないみの憎しみから私を救い出すものを与えてください。そのような愛を、十字架につけられた救い主の愛を私にそそいでください>とあなたに助けをもとめている人間として見たことがあるだろうか。脅迫や威嚇は、すべてこの愛の貧困から出てくることなのであり、根底においては、神の愛を求め、平和を求め、兄弟であることを求める嘆願なのである。あなたが自分の敵を自分のところから拒むとき、あななたは貧しい者の中の最も貧しい方を拒んでいるのである。 「燃えさかる炭火」。炭火はわれわれに触れることによって燃え上がり、われわれを苦しめるものとなる。愛もまたまた燃え上がり人を苦しめることができるものなのだ。愛は、われわれがいかに貧しき者であるかをわれわれに知らせる。自分の憎しみと脅迫にもかかわらず相手に愛しか見いださず愛のほかになにも見いださない者は、やがて懺悔の燃えるような苦しみに襲われるような苦しみに襲われることになる。神はの苦痛をわれわれに教えてくれた。われわれがその苦痛を感じた時こそ悔い改めの時こそ悔い改めの時なのである。 さて最後にこうしるされている。「悪に負けてはならない。かえって、善をもって悪に勝ちなさい。」そのようにキリストはわたしに対してしたのである。彼はわれわれの悪に惑わされず、負けなかった。彼は善をもってわれわれの悪に勝ったのである。今いちど問う。このように悪に勝てるのはどうしてであろうか。われわれが他人の悪によってわれわれの悪を養うことによってではなく、また他人の憎悪によってわれわれの憎悪を大きくさせることによってでもなく、むしろ悪が空しくなることによって、怒りにより燃え上がるものがなくなることによってである。どうしたらわれわれは悪に勝てるのであろうか。われわれが悪を限りなく許すことによってである。それならば、どうしたらわれわれは悪を限りなく許すことができるのだろうか。それはわれわれが、その人を真理のうちにある者とみなすことによって、その人を真理のうちにある者とみなすとによって、その人のためにキリストが死なれた者とみなすことによってである。どのようにしたら、キリストの共同体はその敵に勝つのだろうか。それは敵に注がれているキリストの愛に勝利を得させることによってである。 人気ブログランキングへ にほんブログ村
by kokakusouhachi
| 2015-02-04 00:39
| 随筆
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